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笙の宮田まゆみさんが、第11回「日本文化藝術振興賞」(日本藝術文化財団主催)の伝統文化部門で受賞しました。


悠久の彼方から
《宮田まゆみ&鈴木俊哉/笙&リコーダー デュオ》
2004年6月23日(水)7時開演

宮田まゆみ(笙)
Mayumi Miyata, sho
鈴木俊哉(リコーダー)
Toshiya Suzuki, recorder
★入場料
全席指定:一般4,000円/ペアチケット7,000円/学生2,500円



東と西。古から今へ。
空間と時代を超えて出会った悠久の響きが、あらたな地平の扉を開く。



 ●雅楽:盤渉調調子〔笙〕      
   
"盤渉調"とは雅楽の調性のひとつで、西洋音階のbもしくはhの音  
    (シ)を中心にめぐる旋律

●石井眞木:「輝夜姫」より(1988)〔笙&リコーダー〕 
   イリ・キリアンの振付によって世界的に知られるバレエ音楽から
●中世の音楽〔笙&リコーダー〕
 
   インプロビゼイション
 
   作者不詳(15世紀イタリア):Aquila altera
   作者不詳(15世紀イタリア):バスダンス

   作者不詳:グリーンスリーブス

  
中世のヨーロッパ音楽が、笙とリコーダーの演奏であらたな表情を
    見せる

●武満徹:ディスタンス(1976)〔笙&リコーダー〕
  
笙とリコーダーによる初演(オリジナルは笙とオーボエ)
 ●B.ファーニホウ:ユニティ・カプセル(1976/2002)〔リコーダー〕

  
オリジナルはフルートための作品で、リコーダー版は2002年に鈴木俊哉が 
   ダルムシュタットで初演

●J.ケージ:One 9〔笙〕

  
宮田まゆみのために作曲、2001年に全曲世界初演
●細川俊夫:鳥た
ちへの断章 IIIb(1990/1997)〔笙&リコーダー〕
    オリジナルは、盲人のためのタッチ・ミュージアム"ギャラリー・TOM"との
    出会いによって生まれた、笙とフルートのための作品
    *ギャラリー・TOMのサイトはこちら


Gagaku Banshikicho no choshi for solo sho
Maki Ishii (1936-2003): from "Kaguyahime" (1988) for sho & recorder
The Music of the Medieval    Improvisation
                                         Anon. 15c Italy:Aquila altera

                                         Anon. 15c Italy:Basse Dance
                                         Anon. Green Sleeves
Toru Takemitsu (1930-96):Distance (1976) for sho & recorder
Braian Ferneyhough (1943-):Unity Capusle (1976) for solo recorder
John Cage (1912-92) :One 9 for sho

Toshio Hosokawa (1955-):Birds Fragments IIIb (1990/1997) for sho &  recorder

★今回の使用予定楽器
  笙→竹で作られた笙/黒檀で作られた笙/近年になって復元された、笙より大きい竽
  リコーダー→小学生も使っているプラスティックのソプラノリコーダー/アルトリコーダー/
                   バスリコーダー/グレートバスリコーダー ほか

笙 vs リコーダー
笙の歴史
楽器としての起源は、紀元前1400-1122頃の古代中国にまで遡るが、漢の時代に日本で使われているような笙が作られ、唐の時代に奈良時代の日本に伝えられた。
リコーダーの歴史
起源は非常に古いといわれているが、ルネサンスからバロック時代(14〜16世紀)に全盛期を迎えて、多くの独奏曲などが作られた。

笙の形と音
鳳凰が翼をたたんで休んでいる姿に似ていることから、「鳳笙」とも呼ばれ、その音は「天から差し込む光」を表していると考えられた。
リコーダーの形と音
かつて「フルート」といえばリコーダーを指したが、次第に音量や音色の変化といった表現能力を拡大していった横吹きの笛にその座を奪われた。リコーダーの音の起源は鳥の声を真似たとも言われる。

笙の現在
宮田まゆみの卓越した演奏表現によって、雅楽の中でしか知られていなかった「笙」は、音楽性豊かな独奏楽器として広く世界に紹介されることなった。J.ケージ、武満徹、一柳慧、石井眞木、湯浅譲二、細川俊夫など現代作曲家の数々の新作を初演している。宮田は、竹の笙とともに、密度の高い、強い音がでる黒檀の笙を主に現代音楽にもちいている。
リコーダーの現在
鈴木俊哉の超絶技巧と表現力によって、20世紀の古楽器の研究や復元によって脚光浴びる一方で、一般には音楽教育用の楽器としてしか知られていなかったリコーダーは、現代作品に命を与えるばかりでなく、かつてその座を奪われたフルートのレパートリーを次々に奪い返している。

笙とリコーダーとの出会い
笙とリコーダーのために書かれた世界で初めての作品は、2003年に初演された原田敬子の「第3の聴こえない耳 III」だが、笙とフルートのための作品だった細川俊夫の「鳥たちへの断章III」を、1997年に演奏したのが最初の出会いである。今年は、この細川作品とともに、同じく笙とフルートのために書かれた武満徹の「ディスタンス」を、初めて笙とリコーダーで演奏する。 

笙】
笙は、その形が鳳凰が翼をたたんで休んでいる姿に似ていることから、「鳳笙(ほうしょう)」とも呼ばれ、その音は「天から差し込む光」を表していると考えられた。楽器としての歴史は古く、紀元前1400-1122頃の古代中国にまで遡るが、漢の時代に日本で使われているような笙が作られ、唐の時代に奈良時代の日本に伝えられた。奈良の正倉院には三管保管されている。
十七本の竹を円く束ねたような形でできており、そのうちの十五本の竹の根元に金属でできた薄いリードがついている。そのリードが振動して音となる構造で、一管が一音を発し、吸っても吐いても同じ音が出ることから、息継ぎせずに長く音をのばすことができる。多くの場合、四本または五本の竹を同時に鳴らして和音を奏する。
近年、楽器製作の當野泰伸氏によって黒檀の笙が製作され、宮田まゆみは、竹の笙とともに黒檀の笙を主に現代音楽にもちいている。黒檀の笙は、密度の高い、強い音がでるのが特徴で、オーケストラとの共演などに適している。

リコーダー】
リコーダーの楽器としての起源は非常に古いといわれているが、バロック時代には、いろいろな舞曲がリコーダーのみのアンサンブルや、ほかの楽器や人の声を加えたアンサンブルで演奏された。
17世紀には独奏楽器として活躍し、リコーダーのためのソナタや協奏曲がたくさん作曲されるようになる。当時"フルート"といえばリコーダーを指し、現在のフルートは"横吹きフルート(フラウト・トラヴェルソ)"と呼ばれていたが、フラウト・トラヴェルソは次第に改良され、音量や音色の変化といった表現能力を拡大して、"フルート"の名称は逆転する。
18世紀後半のオーケストラの時代に出番を失ったリコーダーだが、20世紀に入ってバロックやルネサンス音楽の研究が盛んになると、それにともなって古楽器の研究や復元が行われ、ふたたび専門家の手で演奏されるようになる。これに加えて学校の音楽教育にも取り入れられて普及する一方、鈴木俊哉ら演奏家を得てリコーダーのための現代作品も生まれている。

宮田まゆみ(笙) Mayumi Miyata, sho
国立音楽大学ピアノ科卒業後、雅楽を学ぶ。1979年より国立劇場の雅楽公演に出演。1983年より笙のリサイタルを行って注目を集め、第3回リサイタルにより芸術選奨文部大臣新人賞を受賞。以後1987年エイボン女性年度賞「芸術賞」、1993年中島健蔵賞、1998年横浜文化賞奨励賞をそれぞれ受賞。1998年長野オリンピック開会式での「君が代」演奏の模様は、全世界に中継されて注目を集めた。
これまでにジョン・ケージ、武満徹、ポール・メファノ、クラウス・フーバー、一柳慧、石井眞木、湯浅譲二、細川俊夫など現代作曲家の新作を数多く初演しており、とくに、1992年イタリア・ペルージアでのジョン・ケージ『Two3(笙と打楽器のための)』全曲演奏、小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラとの武満徹『セレモニアル』、1996年ケルン放送交響楽団との細川俊夫『うつろひ・なぎ』の世界初演は「笙」という楽器の特質を最大限に引き出し、絶賛を浴びた。さらにヘルムート・ラッヘンマン作曲の新作オペラ『マッチ売りの少女』では1997年ハンブルク歌劇場での世界初演、2000年日本初演に参加しており、2001/02シーズンにはシュトゥットガルト歌劇場による再演(パリの秋音楽祭でも上演)にも招かれているほか、ケルン放送交響楽団とのジョン・ケージ遺作『108(オーケストラ+笙「One9」版)』世界初演、カーネギーホール・デビュー、BBC交響楽団と共演した。
2001年は上記のラッヘンマンのオペラ公演に加えて、デュトワ指揮NHK交響楽団(ヨーロッパ・ツアー)、アシュケナージ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団等と共演するほか、東京でリサイタルシリーズを開催し、ケージ『One9(笙独奏のための)』全曲世界初演、『Two3』全曲日本初演、雅楽古典曲『調子』全曲演奏を行った。2002年はザルツブルク音楽祭、ベルリン、フランクフルト、フライブルクでの『マッチ売りの少女』に出演。2003年には大野和士指揮ベルギー王立歌劇場管弦楽団、N響定期やヨーロッパ・ツアー、プレヴィン指揮ニューヨーク・フィルハーモニック、アヴィニョン・フェスティヴァル等に招かれている。

鈴木俊哉(リコーダー) Toshiya Suzuki, recorder
1961年愛知県生まれ。1977年全日本リコーダーコンクール高校の部優秀賞を受賞。1979年よりリコーダーを花岡和生に師事。1982年よりアムステルダム=スヴェーリンク音楽院で、ワルター・ファン・ハウヴェに師事。現代作品の演奏を積極的に行う。1989年カルヴ国際リコーダーコンクールにて「現代音楽賞」を受賞。同年、スヴェーリンク音楽院をソリストディプロマを得て卒業。1991年オルフェウス=プライス現代音楽コンクール(ベルギー)にてソロ部門第2位。ガウデアムス音楽週間、ウィーン・モデルン、ISCM世界音楽の日々などに出演。以降、世界初演やマールテン・アルテナ・アンサンブルとのツアー、ダルムシュタット現代音楽夏期講習への参加、クラーニッヒシュタイナー賞の受賞、細川俊夫、伊藤弘之、B.ファーニホウなどの作曲家の作品の初演を重ねる。
日本での演奏活動は、1992年名古屋でリサイタルデビューのほか1994年にはカザルスホールでリサイタル(ソニー音楽財団主催の「今日の音楽・30回」)や山口音楽祭などにも出演する。1998年は東京オペラシティのリサイタルシリーズ「B→C」に登場。2000年には東京オペラシティ財団が主催する現代音楽祭「コンポージアム2000」において、ルイ・アンドリーセンの作品を多数演奏。その超絶技巧だけではなく、優れた音楽性が高く評価された。
また、ダルムシュタットでの細川俊夫との出会いから、秋吉台国際20世紀音楽セミナー&ワークショップに参加、細川が芸術監督を務める武生国際音楽祭にも出演。笙の宮田まゆみとは、これらの音楽祭のほか「パリの秋」や、2001年秋の日本での演奏ツアーでも共演し、好評を博す。同年にはダルムシュタット現代音楽夏期講習の指導者としても招かれている。
録音は、1992年にベリオ作《Gesti》をCD録音(日本コロムビア)、2001年に「鈴木俊哉/リコーダーリサイタル」(ミュージック・スケイプ)がリリースされた。
現在はアムステルダムから日本に活動拠点を移し、幅広い音楽活動を展開している。


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